x64(64bit)版のPleiades All in Oneを作る

Windows 7 Home Premiumが手に入って、メインのPCにインストールしたというのは先日エントリした通り。その時は触れていませんでしたが、インストールしたのはx64(64bit)版だったりします。なんか仮想マシンとか起動していると平気で512MBとかの単位でメモリが消費されていくので、x86(32bit)版の上限3.25GBでは微妙な感じだったんですよね。ちょうどプロバイダのキャッシュバックが1万円あったので、ガッツリとメモリを増設して(この話はまた別の機会に)、64bitに切り替えてみたんですよ。
せっかくOSが64bitになったので、アプリケーションも(対応しているものは)64bitに切り替えているところなんですが、Androidの開発で使うEclipsePleiades All in One日本語ディストリビューションは32bit版しか用意されていません。素のEclipseだと64bit版があるのですが、今更英語版というのも……。
ということで、サクっと64bit版のPleiades All in Oneモドキを作ってみたので、その手順を。
※2011/10/13追記:10月8日に公開になったJStyleの64bit版を利用した「完全版」の作成方法をエントリしました。詳しくは10月13日のエントリを参照のこと。
※2011/05/21追記:64bit版ではJStyleが動作しないという問題があったので、JStyleの関連ファイルをコピーしないよう改訂しました。

  1. Eclipse公式ページのEclipse Downloadsから、64bit版のアーカイブファイルをダウンロードしてきます。Java版ならEclipse IDE for Java EE Developers、C/C++版ならEclipse IDE for C/C++ Developers、PHP版ならEclipse for PHP Developersを元にすれば良いでしょう。
     私の場合はPlatform版が欲しかったので、[Other Downloads]のリンク*1→Latest Releasesの[3.6.2]のリンク→Platform Runtime BinaryのWindows (x86_64)の[(http)]のリンクと辿って、"eclipse-platform-3.6.2-win32-x86_64.zip"をダウンロードしてきました。
  2. MergeDoc ProjectのEclipse 3.6 Heliosのダウンロードページから、PlatformのStandard All in One (JRE なし)をダウンロードしてきます。中に入っているファイルを流用するだけなので、基本的にどれでも構いませんし、JREも不要です。ただし、今回の手順では、スプラッシュ画像もそのまま流用(というか放置?)しますので、こだわる人は先にダウンロードしておいたEclipseに合わせたものをダウンロードしてください。
  3. EclipsePleiades All in Oneを別々に展開します。Eclipseの方はそのまま使用開始するフォルダに配置して構いません。Pleiades All in Oneの方はファイルを取り出すだけなので適当な作業フォルダに展開しておきます。
  4. Pleiades All in Oneの中から"eclipse\eclipse.ini"、"eclipse\eclipse.exe -clean.cmd"、"eclipse\eclipse.exe startup.cmd"の3ファイルと、"eclipse\dropin\"、".metadata.default\"の2フォルダを取り出し、そのままEclipseの同じ場所に上書きコピーします。
  5. 上書きした"eclipse\eclipse.ini"をテキストエディタで開き、4行目("--launcher.library"の次の行)を"plugins/org.eclipse.equinox.launcher.win32.win32.x86_64_1.1.2.R36x_v20101222"(赤字部分が追加)に書き換えてセーブします。改行コードと文字コードには注意してください。
  6. Eclipseを起動した後、メニューから[ウインドウ(W)]→[設定(P)]として[設定]ダイアログを開き、[一般]→[エディター]→[テキストエディター]と選択して[空白文字の表示(O)]のチェックボックスをONにします。
     これはEclipse3.3以降の機能で、これをONにすると改行文字やタブ文字を可視化することができます*2。64bit版ではJStyleが使えないのでその代わりです。ただし、JStyleの[太字を通常文字と同じ幅で表示する]に相当する機能が存在しないので、かなり違和感のある表示になります。

これで出来上がり。起動すればPleiades All in Oneのスプラッシュ画像と共に日本語化された64bit版Eclipseが起動します。ファイルを流用したので楽チンですね。この手順はEclipse 3.6.2(SR2)用のものですが、多分、バージョンが変わっても同様の手順でできるんじゃないかと思います。
当然ながら実行には64bit版のJREが必要です。Pleiades All in OneのFull All in Oneに入っているのは32bit版のJREなので、64bit版では使えません。
ちなみに、64bit版のJDKをインストールした環境で以下のバッチファイルを実行すれば、64bit版Eclipse用のjreフォルダを作成することができます。Javaのバージョンに合わせてパスやファイル名を書き換えるのをお忘れなく。

mkdir .\jre
xcopy "%ProgramFiles%\Java\jdk1.6.0_24\jre" .\jre /e /y
xcopy "%ProgramFiles%\Java\jdk1.6.0_24\bin" .\jre\bin /e /y
xcopy "%ProgramFiles%\Java\jdk1.6.0_24\lib" .\jre\lib /e /y
copy /y "%ProgramFiles%\Java\jdk1.6.0_24\src.zip" .\jre\
rmdir /s /q .\jre\lib\visualvm
copy /y nul .\jre\jdk-6u24-windows-x64

*1:一覧のEclipse Classicのところからひっそりと張られています

*2:Pleiades(=JStyleの動作しているEclipse)でこれを設定すると、JStyleの表示と重なって表示されてしまうので、設定してはいけません。