MSXの高額ジャンクに手を出した話#1 入手編

経緯は微妙に納得行かないもののFS-A1WSXが手に入ってMSX弄りが復活しました。前回書いた通り元FS-A1STユーザーなので出来ればMSXturboRが欲しいと思うんですが、ただturboRは高値安定でなかなか手が出ません。BEEPなんかだとFS-A1GTが10万円近い値段で売ってたりとか。なのでまたも懲りずにジャンクでどうにかすることに。
ジャンクを安く手に入れるはずが動作品より高くなったら本末転倒なので、まず動作品の値段を確認。すると51K円でずーっと出品されっぱなしのSTを見つけました。付属品も箱も全部付いていて、レトロPCの例に漏れず扱いはジャンクですが動作品です。いっそこれを買おうかとも思ったんですが、51K円は微妙なところ。相場的にはこれが売れ残る値段だと考えて入札上限を大雑把に決めて、いざジャンク探し。
最初に見つけたのがFS-A1STの電源入らないジャンク。付属品は無しで箱だけですが、レストア対象としては何か良さそげです。ただ初っ端から上限値近い価格で入札したんですが、じりじりと値段が上がっていき、何日か経ってとうとう最初に入力した値を超えてしまいました。先の動作品STの値段からすると、これ以上出すのは微妙*1です。ただ、次はいつこんな状態のものが出品されるのか分からないので、ちょっと悩んでいたんですが……。
そこで次に見つけたのが、かなり状態の酷いジャンクで、不動で部品欠品だらけのFS-A1FX・FS-A1WX・FS-A1STの3台セット。3台ともキーボードが無くフロントパネルのスイッチ部品も全欠品。STに至ってはケースが切り取られています。ただ部品は足りないですが、このSTのメイン基板が動けば、手持ちのWSXとニコイチでturboRが手に入るかもしれません。どうせ先のSTのジャンクは落とせそうにないので、用意していた予算をこちらに全部つぎ込み、なんとか25K円ほどで落札。

ブツが届いたのでざっとショートなどが無いことを確認して、自作のATX電源ハーネスカートリッジぶっ挿してスイッチON……残念ながら3台とも全部電源が入りませんでしたorz。WSXの時みたいに電源供給すれば起動するかもと思っていたんですが、さすがに考えが甘かったようです。きちんと基板の状態を確認すると……FXとWXは電解コンデンサ交換に失敗したようで、コンデンサは一通りハンダ付けされていたものの、パターンがあちこち剥離していてひどい状態。STに関しては、商品説明にも記載されていたんですが、本体左側付近に液体が掛かった跡があり、調べてみるとその付近のパターンの一部が錆びてボロボロになってしまっていました。
動かすためには回路の修復が前提になりますが、全回路図が公開されているWX(と基板が共通のFX)とは違いSTは情報が無く、修理するのは今のところ無理そう。そうなると当初の目的は果たされないことになるんですが、さすがに25K円払って全部ゴミでしたってのは辛いので、せめて手の出しようがある残り2台をなんとかすることにしました。
FXとWXならWXの方が上位機種なのでこちらを修復したいのですが、よくよく見てみるとWXはコンデンサの剥離に加えてビデオエンコーダICのCXA1145が周囲のパターンごとごっそり剥がされていました。電解コンデンサの足のパターンならまだしも、1.27mmピッチのSOPな24ピンICを、元のパターンごっそり削られた状態から修復するのは不可能に近い*2ので、WXは諦めてせめてFXだけでも復活させるべく行動を開始しました。

というところで長くなりそうなのでいったん切って、「FS-A1FX修復編」に続きます。

*1:最終的に43K円まで上がったようですが……付属品全付動作品が51K円で出てるのに付属品が箱しかない不動ジャンクにこの値段はどうなんでしょう?

*2:……と、この時は考えましたが。どうなったのかはFS-A1WX修復編で→http://d.hatena.ne.jp/goriponsoft/20181230/1546111798