Androidの開発環境を用意してみる(解説・補足編)

前回、駆け足で開発環境の用意を解説したんですが、あまりに手順が膨大で色々と省いていたので、今回はその解説と補足を少々。
Android SDKのインストールで、[Destination Folder]を"C:\Android\sdk"に変更した理由は、WEBを検索していたら、デフォルトの"C:\Program Files\Android\android-sdk-windows"で、「フォルダ名に空白が含まれているために問題が起きた」というページを見掛けたからです。もしかしたら最新版では直っているのかもしれませんが、君子危うきに近寄らずということで避けました。
Eclipseのインストールで展開するフォルダを"C:\Android"にしたのは、Eclipseのページに書かれていた「Windows上でzipを解凍するときの注意」を意識して短いパスにしたかったのと、ほぼAndroid開発専用のEclipseを、わざわざ別のフォルダに入れる必要もないと判断したためです。
いくつかあるEclipse 3.6 Helios Pleiades All in Oneの中からPlatform版を選んだのは、Java版にちょっと問題があるからです。Java版がベースにしているEclipse IDE for Java EE Developersだと、「@Overrideアノテーションをabstractメソッド(抽象クラスやインターフェイスのメソッド)に対して使えない」という問題(回避不能)が起きてしまうので、何も入っていないPlatform版にJDTプラグインだけを入れて回避した訳です。Eclipse IDE for Java DevelopersにPleiadesを後付けしても近い状態になるかと思いますが、Pleiadesの後付けよりはJDTプラグインの追加のほうが簡単そうだったので。あと、Androidの開発には使いそうにないプラグインの山(インストールされている数に比例してEclipseの起動が遅くなる)を、綺麗さっぱり掃除したかったというのもあります。
JDK/JREが入っているのにも関わらず、JRE無しのStandard All in Oneではなく、JRE入りのFull All in Oneを選んだのは、Fullの方の「自動デフォルト設定機能」に記載のある「Javadoc URL には日本語のものを設定」という機能が欲しかったからです。UIが日本語になっているのでドキュメントも日本語にこだわってみました。どうしても英語版が見たければ、別にWEBブラウザで見ればいいだけですし。
ショートカットを作成した"eclipse.exe -clean.cmd"と"eclipse.exe startup.cmd"ですが、正体はバッチファイル(テキストファイル)なので、中身のコマンドラインをショートカットに移植してしまっても問題ありません。ちなみに前者がPleiadesの自動翻訳の状態をクリアしての起動(プラグイン等を更新した場合に必要)、後者がEclipse本体のプリロード処理(Eclipseの起動を早くする)です。
AVDの作成を行う際、[Skin:]で選ぶ解像度はほどほどにしておきましょう。下手なものを選んでしまうと画面に入りきらないとかマヌケな事態を招きます。XGA(1024×768)やFWXGA(1360×768)の画面だと[HVGA]がなんとか収まるくらいで、[WVGA800]や[WVGA854]になるとSXGA(1280×1024)以上の画面でないと収まりません。あと[ターゲット:]は[Android 2.3.1 - API Level 9]にしておけばとりあえず困りません。バージョン依存のプログラムの動作を確認する場合にのみ、他のターゲットを用意すれば良いかと。
AVDの操作で何気にキーボード使ってますが、このキーの割り当てはAVDのデータの置かれているフォルダ("C:\Documents and Settings\<ログインユーザー名>\.android")の中にある"default.keyset"というテキストファイルに書かれています。多分これ設定ファイルなんでしょうけど、変更してカスタマイズ可能なのかどうかは調べてません。